貝掛の家



大阪府阪南町




古民家に近い、築年数の古い木造建築をリノベーションするのではなく
敢えて全て解体処分して家族数に応じた、コンパクトな住居をするには
どうすればいいでしょうかと、メールでお問い合わせが有り年末の押し
迫った日に初めて敷地訪問。現場調査をして敷地の大きさと建物の古
さに改めて唖然としました。何より建物が古くかなり傷んでいて断熱性
も皆無の既存建築は、仰るようにリノベーションするには、手の施しよう
が無い状態でした。問答無用で新築、とい方針が決まったのは良いの
ですが敷地内の既存石積み擁壁が果たして残せるかどうかで役所と協
議、結論的には明らかに建築基準法が施行される以前の工作物です
がそれを証明しろ、と役所担当者は云うのです。結局そんなものが有る
筈も無く、美しい既存擁壁は残念ながら残せなくなって撤去、しかし其れ
に代替する土留が必要になりますがRC造擁壁を造る予算はもとより有
りません。結果、自然法面として処理、建物を道路からセットバックする
という解決策で難を逃れました。建物はシンプルにコンパクトにしました
が室内側からの拡がり感を出す事と、道路・敷地周辺の視線からプライ
バシーを護るために、広大なウッドデッキを建物外周部に付設しました。