摂津の家
2018年竣工
大阪府摂津市
延床面積が100坪程度の大型住宅は事務所を創業以来、
数棟の経験が有りましたが、此の住宅のような150坪超え
の個人住宅、しかも敷地が300坪、という超大型住宅の経
験は初めてでした。クライアントと出会ったとき既に複数の
大手ハウスメーカーのプレゼンテーションを受けておられま
したが何となく内容に疑問を持ちたまたま建築家展の広告が
眼に入り「建築家」なるものの提案を一度受けてみたいと、
イベント会場に来られ、お施主様からご指名を頂きました。
最初のヒアリングで建設予定地を訪問したとき、ご両親が半
世紀近く前に建てられた数寄屋建築を拝見し、広大な和風
庭園とともに此れ等を解体撤去して新築するには、それな
りの動機付けと其れを遥かに凌駕する別種のエグゼクティ
ブ空間を提案せねばならない、と強く感じました。幸いご縁
有って設計監理契約させて頂いた時、ザ・リッツカールトン
京都を参照してほしいと云われ、素材から全面的に見直し
してモダンでラグジュアリーな高品位空間を構想しました。
天然石・セラミックタイル・杉無垢材・柿渋和紙・漆和紙と
いう素材が醸し出す非日常の空間は根底から造り替えた造
園、外部空間とともに、大きな規模に見合った超高級感を
存分に演出し得たと、お施主様にも大変喜んで頂きました