京・竹屋町の家

京都市中京区
2007年竣工

築20年の重量鉄骨造3階建ての全面リノベーションで
す。新築当初から雨漏れをした、と仰る主たる原因は木
造用のアルミサッシを無理やり鉄骨造の建物に使用した
ことが主たる原因でした。1階のキッチン廻りで、異様
にゴキブリを見掛けるという原因は床下を点検口から覗
いた時に、シンクからの排水を受ける汚水桝であるべき
箇所に、何と開放型雨水桝が使われていたり、とか稚拙
な原因で新築時から随分ご苦労されてきた建物でした。
そうした基本的な問題点を解決し、床暖房を含めた諸設
備は最新の機器に入れ替え特に収納スペースが足りなか
ったので各所に増やし又室内の内装材を一新しました。
玄関ホールについては元々車庫を兼ねていて、もう車に
は乗らないという事で玄関も収納力が圧倒的に足りなか
ったのでウォークインタイプの玄関収納を付設しました。
お施主さんが京都の伝統工芸に携わるご職業だったので
何かそれを象徴するデザインが必要と感じ、お施主様の
ご了解を得てから、此の現場で初めて天井ルーバーを実
験しました。当時は角材を二段構成で加工するディテー
ル、それを棟梁と監督さんのお二人でフゥフゥ云いなが
ら仕上げて頂いたのを今でも思い出します。お施主様も
大変喜んで頂き此の現場以降、次から次へとマイナーチ
ェンジを繰り返し事務所の標準ディテールまで磨き上げ
2014年の「高石の家」で定番ディテールを完成しました