OESTERREICHISCHES POSTSPARKASSENAMT
1904年~1912年
オーストリア・ウィーン
場所が分からなくて、偶々近くに居た紳士に尋ねると「ワグナ
ーじゃない、ヴァグナー」とにこやかに教えてくれた方は、心底ヴ
ァグナーを尊敬しているのを図らずも知りました。それくらい此の
国家建築家はウィーンに数々の公共建築物を設計し、都市計画ま
で手掛けて今の一般市民にまで名前の浸透した著名人なのです。
百年前の、この巨大で瀟洒な建築は勿論、今なお現役で【郵便貯
金局】として使われつづけ、大勢の市民が訪れていました。建物
内も自由に見学できて、最も有名なガラスで覆われた屋根の部分
が一体どうなっているのだろう、という長年の素朴な疑問が、漸く
解決しました。キャットウォークや融雪装置も完備され、細やかな
処にも設計でスマートに解決している点が、冒頭の一般市民にま
で幅広く尊敬の念が浸透していることを改めて知る由となりました
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